平成28年度 日本機械工具工業会賞


技術功績賞:

耐熱合金旋削加工用材種 AH8005/8015の開発

田中 茂揮
大理 伸哉

技術の特徴

近年、耐熱合金の需要は航空宇宙やエネルギー産業界を中心に増加している。AH8005/8015は耐熱合金旋削加工におけるクレータ摩耗と境界損傷の抑制に着目し、加工の高速化と長寿命化を狙って開発された。本製品は2つの新技術を採用している。

① 高Al含有AlTiN系被膜の組織制御を可能にした新開発積層技術

② 母材の高温強度を大幅に改善した新組成・組織制御技術

さらに、表面平滑化技術「Premium Tec」によって、耐溶着性と加工安定性が向上した。

AH8000

技術功績賞:

鋳鉄旋削加工用材種T515の開発

高橋 欣也
佐藤 博之

技術の特徴

T515は、専用の新母材及び新コーティングを採用した鋳物加工に最適な高汎用性CVD材種である。生産性向上のため、海外を中心として高速切削化が進み、従来よりも高い耐摩耗性を有する材種が求められている。一方、鋳鉄加工は取り代変動・黒皮加工等不安定な加工であり、インサートには高い耐被膜剥離性、耐チッピング性が求められる。T515は、耐摩耗性・耐剥離性・耐チッピング性を高い次元で両立させることで、幅広い加工条件で安定寿命を実現している。

T515

 

技術功績賞:
倍速切削ガンドリル DeepTriDrillの開発

酒井 誠
塩田 雄介
構 健太郎

技術の特徴

深穴加工で直進性が必要な場合や40Dを超える場合は、ロウ付けガンドリルが用いられるが、すくい角が付与できない(再研磨が理由)ために切削抵抗が高い、切りくずが連続するなどの理由から、極低送り(fn=0.1mm/rev未満)で使用されることが多く、高能率化が求められてきた。 本製品は低抵抗と安定した切屑排出による高送りを実現し、インサートとガイドパッドのコーナーチェンジによる経済性も兼ね備えた画期的な製品である。

TungDrillTri

 

環境特別賞:地球温暖化防止

二酸化炭素原単位排出量を、2015年度時点で、2012年度から12%削減したことが評価された。
ISO14001:2015環境マネジメントシステムに基づく全社一体となった環境活動の継続に加え、太陽光システムの導入(平成27年度 日本機械工具工業会環境活動賞受賞)や、多量エネルギー消費設備である空調設備に対する省エネ(平成26年度 旧超硬工具協会環境活動賞受賞)、電灯設備のLED化などの活動が、大きく貢献した。